「チタンと骨が結合する」という世紀の大発見からはじまった骨結合型インプラント治療。
臨床応用より40年以上がたち、いまや数百万人ものかたの口のなかで、明るい笑顔と食事をとるために「第二の歯」として役立たれています。
インプラント治療とは?
あごの骨のなかにネジ状のチタン製のインプラントを埋め込み、その上に人口の歯冠を取り付けて、失った歯の代わりに機能させるというものです。
しかし、あごの骨にただ埋め込むだけで、インプラントがしっかりと固定されるものでしょうか?ふつうに考えると不思議ですね。私達は食事をするとき、食べ物を前歯で食いちぎって、あごを動かして強い力で噛み砕いています。ただ差し込んだだけのインプラントが抜けたり、揺れたりせずにしっかりと立っているには理由があるのです。
それは埋め込んだインプラントが、あごの骨とガッチリと結合するからなのです。チタンのインプラントを埋め込んで数ヶ月のちに電子顕微鏡で見ると、インプラントはあごの骨と完全にくっついています。チタンは、生きている骨と親和性があり、結合する性質があるのです。
この現象は、いまから五十年程前にスウェーデンの医師によって発見されました。この現象はオッセオインテグレーション(骨結合)と名付けられています。
つまりインプラントが、しっかり固定され自立して機能するのは、生体とチタンのこんな不思議な現象が用いられているからなのです。
じつはこの発見以前にも、他の種のインプラント治療は紀元前の昔から行われていました。歴史をたどれば4000年前にさかのぼることもできます。さまざまな術式が工夫されていましたが、近年に至まで患者さんにご満足をいただける実績をあげることはできなかったと思われます。
みなさんがよりよい人生を選択しようとする際に、一つの方法としてインプラント治療のお話しもできればと思います。